「SELECT YOUR LIFE」
にかける想い
選択と自己決定の出来ない世界だったら…。
そんな時、あなたは自分の人生を
どの様に過ごすと思いますか?
またその様な世界がもしあったら…
と考えたことはありますか?
介護職員としての大きな疑問
私が障害福祉サービスと出会ったのは10数年前でした。
そのころは日本で介護保険制度が導入となり、超高齢化社会に備えるべく、今までにあった福祉サービスの大幅な見直しとなったことはまだ記憶に新しいかと思います。介護保険制度の導入により、今までの「福祉の世界」は様々な角度から見られ、良いところも悪いところも浮き彫りになったのは間違いないと思います。
しかし、福祉サービスで必ず言われていること「自立支援」です。この自立支援という言葉、聞こえは良いですが、果たして本当に自立へと結びついているものなのかどうか、私は疑問でしかありませんでした。
この10数年の内に様々な環境を見てきた私が強く感じたことは、現場の忙しさから、自立支援ではなく「自立支援を語った職員完結型サービス」になっている事が多々であった。
この一言に尽きます。
もちろん自立支援を大事にした事業所様が多数あります。
しかし私にはその自立支援を実施していると言える事業所は見たことがありません。
私も実践できていない一人の介護職員であったことも自覚しています。自立支援と言いながら、どこか自分達都合の業務にならざるを得ない状況下に身を置いているのではと感じる日々を過ごすことが多くなっていました。
精神科領域との出会い
私が初めて精神科領域と出会ったのは最初に勤務した職場でした。
当時の施設では、精神疾患等により行き場を失った沢山の方々を見てきました。
そこに選択と自己決定は無く、ただ毎日同じスケジュールと同じ支援を受け、閉ざされ、限られた空間での生活を強いられている世界でした。
人間とは不思議なもので、その世界に少しでも新しい風を吹かしたいと思うも、組織によってその世界作りを断念させられてしまった際に、その世界の中で何も感じることなく業務に取り組んでいる自分の姿があったことが今でも昨日のように感じる事もあります。
そこで辿り着いた答えとしては、人と人との繋がりや信頼関係が強くなければ、自分たちのやりたいことを表現する事は出来ないのだと。 私はいつかこの自由、選択、決定の出来ない世界を無くしたいと立ち上がる決意をしましたが、実際にどの様に行動すれば良いのかが全く分からない状況が続き、いつの日かその気持ちが薄れかかっていたと振り返ると感じる事がありました。置いているのではと感じる日々を過ごすことが多くなっていました。
看護師を目指したきっかけ
看護師と言う職種を目指したきっかけは、私が学生時代17歳の時に体験した叔母の死でした。
ベッドの上で静かに横たわる叔母に、病院の看護師さんが意識の無い叔母にも、憔悴する家族に対しても、常に温かい言葉を掛け、命を、心を支えてくれました。私はその時の看護師さんの姿に心を打たれ、何も無かった自分に出来るかもしれない事を教えて頂いた事が看護師を目指すきっかけとなりました。
看護師資格の取得
30代に入り、今後も介護職として介護保険という荒波の社会を突き進んでいくんだと心に誓いを立てた頃、義理の父親が難病を発症してしまう事態になりました。
普段接している方が同じ病気で苦しんでいたのを見た事があったため、途方に暮れる状態でした。まさに打つ手が無いというのは、このような状況下を指すのだと。
私は学生時代に自分が体験してきた事を振り返り、自分と関わる人にせめて恩返しをしていきたいと思っていました。
もちろん、全てがうまくいくわけでもなく、その道の途中においても、また人を傷つけてしまったりと、今思い出しても情けないなと感じる日々を過ごしてきたため、まさに実直に、そして誠実に対応をしていくにはここからだと改めて感じ、今までのキャリアを捨て、看護師の資格取得を目指すことにしました。
今の私にできること
今私は、最も関わりたかった領域で業務に従事させて頂いております。
やっと自分が一番初めに得る事ができた気持ちと向き合うための仕事に取り組むことができたと、喜びを隠すことはできません。もちろんこの領域を支援し続けてこられた先人たちがいるからこそできる仕事でもあります。
今私は自分の気持ちを押し付けてしまう位の気持ちでいるかもしれませんが、全ては自己を表現する事が困難と感じている方の代弁ができるかもしれないのだと、本当の自立とは何かを共に考え、悩み、行動に移すことができる環境に身を置くことが出来ているのだと、改めて感謝しています。
私自身は、本当にちっぽけな存在です。
しかし、そのちっぽけな存在でも、助けを求める方の少しのお役には立てるのではないかと考えています。
それが今私たちが掲げている、Select Your Lifeです。
自分の生き方は他人に託すばかりではない。
たとえ一度や二度断られても、自分の選択した道がいつか真っすぐに、そして自分自身が最も望む世界になることができる様にサポートを続けていくのが、ちっぽけながらの私が最大限に出来るサポートです。
自分の想いを出すのに、何年もかかっても良いと思います。その胸に秘めた気持ちをいつかそっと私たちにお話して下さることを待ち続けます。
私は今後も皆様と一緒に選択し、決定し、昨日の自分よりも今日の自分、今日の自分よりも明日の自分が少しでも幸せになることができるための唯一無二の存在になっていく事を誓います。
最後までお読み下さり、ありがとうございます。少しでも共感して頂けたら幸いです。
可能性があるとしたら、次はホームページではなく、実際の現場でお会いしましょう!
私たちはいつでも読んでくださった皆様をお待ちしております!