障がい福祉サービスと聞いて難しく考えていませんか?ここでは、そんなあなたに障害福祉サービスの利用方法と流れを解説していきたいと思います。
障がい福祉サービスは、障がい者それぞれが障がい種別(身体障がい者・知的障がい者・精神障がい者)にかかわらず自分にあったサービスを選び、契約により利用する仕組みになっています。
障がい者が「自分で決める」ということを尊重しているのです。
また特徴として居宅系サービスや施設サービスも見直され就労支援が強化されています。
では、障がい福祉サービスの利用方法を解説していきたいと思います。
障がい福祉サービスってどうやって利用するの?
障がい福祉サービスの利用を希望する場合は、まずは住んでいる市町村に申請をします。そして支給決定を受けなくてはなりません。
市町村の職員が心身機能や身体状況そして置かれている環境などの聞き取り調査をし、障がい支援区分の認定を行ったうえで支給決定が行われます。
障がい支援区分とは、障がいの多様な心身の状態に応じて必要とされる標準的な支援の度合いを表す区分のことです。
区分により受給できるサービスや内容が変わり、区分の数字が大きいほど支援が高くなります。
具体的な調査項目は下記の通りです。
1.移動や動作等に関連する項目(12項目)
2.身の回りの世話や日常生活等に関連する項目(16項目)
3.意思疎通等に関連する項目(6項目)
4.行動障がいに関する項目(34項目)
5.特別な医療に関する項目(12項目)
以上の計80項目となっています。
例えば1.移動や動作等に関連する項目には、寝返り、起き上がり、座位保持など12項目の調査項目があります。
詳しくは、厚生労働省のホームページで確認していただけます。
どんな調査項目があるのか目を通しておくのもいいかも知れません。
サービスを利用する場合の申請は、障がいがある方はご本人、児童はその保護者がします。
障害者ご本人の意思表示に基づいて申請者の代行の依頼を受けた方が申請をすることも出来ます。
その際、必ずしも書面により依頼を受けている必要はないですし委任状の提出なども求められません。
障がい福祉サービスを利用の流れは?
障がい福祉サービスを利用する場合、介護給付と訓練給付で申請の流れが少し変わってきます。
介護給付を希望する場合は障がい支援区分認定を受けることが必要になりますが訓練等給付に関しては基本必要ありません。
しかし共同生活援助(グループホーム)を利用する場合は障がい支援区分認定が必要になることがあります。
サービス開始まで以下のような流れで行います。
- 申請
住んでいる市町村の障がい福祉担当窓口か近隣の相談支援事業所へ相談しサービス申請を行います。
- 障がい支援区分の設定
市区町村の調査員が面談を行い調査し非該当、障害支援区分1から6の認定が行われます。
- サービス等利用計画案の作成
希望するサービスを記載した計画案を指定特定相談支援事業者で作成し市町村に提出します。
障がい児を対象としたサービスでは、指定障がい児相談支援事業所が障がい児支援利用計画案を作成します。
障がい児の入所サービスについては、児童相談所が専門的な判断を行うため障がい支援児利用計画案の作成は必要ありません。
- 支給決定
市町村は提出された計画案や本人や家族の要望などをふまえ支給決定します。
- サービス担当者会議
指定特定相談支援事業者は支給決定された後にサービス担当者会議を開催します。
この会議で申請者が利用する全てのサービスの担当者が、サービスの提案や利用計画の作成案を出し合います。
- 支給決定時のサービス等利用計画の作成
サービス事業者等の連絡調査を行い、実際に利用するサービス等利用計画を作成します。
これは申請者自身が作成することも出来ます。
- サービスの利用
サービス利用が開始されます。
- 支給決定後のサービス等利用計画の見直し(一定期間ごとのモニタリング)
サービス等の利用状況の検証と計画見直しを実施します。
申請してからサービス利用開始まで約1ヶ月前後の日数がかかるのが一般的のようです。
障がい者それぞれのニーズ・支援を応援していきます!
障がい福祉サービスの利用方法と流れを紹介してきましたが理解していただけたでしょうか。
あまり知られていない障がい福祉サービスですが、各市町村には相談支援事業所があります。
そこに相談してスタートすることが一般的ですが、スタートまでに悩んだり、どこに相談していいか分からずに時間がかかることも多いようです。
障がい福祉サービスには介護や訓練に関するたくさんのサービスがあり、利用者の「自分で決める」を尊重し、その人のニーズにあった支援をしていきます。
障がい児に対しても同じです。
子供一人一人の特性や成長に合わせた支援が子供たちのかがやきとなります。
自分らしく生きられる場所、それは障がい者だけではなく健常者も求めていることではないでしょうか?そこに人として同じような悩みがあり一緒に考えていく姿勢が障がい者の力強い支えになることでしょう。
一緒に楽しむ成長する。
そんな風に仕事が出来たら素敵ですね。