家政婦(夫)として上手にコミュニケーションをとる方法とは

家政婦(夫)として上手にコミュニケーションをとる方法とは

家政婦(夫)として働くなかで、利用者とコミュニケーションをとる機会が多くあるでしょう。もちろん誰でも自分の話をたくさん聞いて貰えたら嬉しく感じるものですが、高齢者の方は外部との接触が少なく、コミュニケーションを特に多く必要としています。

そこで上手に聞き手に回る方法や、さりげなく話を盛り上げる方法についてお伝えしていきます。

コミュニケーションを取るのも大切な仕事

サービスの利用者の中には、一人暮らしの高齢者の方が多いのが現状です。転勤などで離れて暮らすご家族の方が心配して申し込むケースや、身よりの無い方が人との繋がりを作るために申し込むケースが特に多く見受けられます。親族にはしにくい話でも気軽にできる、親が普段何をしてるのかリアルタイムで把握できるなどのメリットがあるからです。

家政婦(夫)は、話をしながら利用者の体調に気をかけたり、必要な家事をしたりするスキルが求められます。

ただの雑談のように思えても、会話をすることは生きがいに繋がり認知症の予防にもなります。

ポイントを掴んで誰でも会話上手に

生まれながらに「話を聞くのが上手い人」というのは確かに存在しますが、ポイントを抑えておけば、誰でも上手に会話を進めることができるようになります。

今回は高齢者をターゲットにしたポイントを中心にまとめていますが、どの年齢層の方にも通じる部分があるので、是非気軽に試してみてください。

①忍耐強く耳を傾ける

高齢者の方は、何度も同じ話を繰り返ししてしまうことがあります。

もちろん悪気があるわけではありません。
しかし何度も聞いているとウンザリしてしまったり、「もうその話は〇回目ですよ」とついつい言いたくなってしまうかもしれません。ですがそのように否定的なことを言われて嬉しい人は居ません。
ですが私達も我慢して聞き続けていては精神的にも疲れてしまうかもしれません。

ですから疲れ果ててしまう前に、細かく返事をするのを止めてただ笑顔で頷いてあげたり、話が一区切りついたら簡単な別の会話を振ってみるのはどうでしょうか。

②相手の好きなジャンルの話をする

中には話すのが苦手で、自分から中々話しかけられないという人も居ます。
そのような場合は相手が好きな、または興味があるジャンルの話を振ってみましょう。

スポーツや花、得意な楽器など、会話をするのに相手と同じ土台を築くのは大切なことです。そのジャンルに自分が詳しくないという時には、相手に上手く質問をして会話を掘り下げてみましょう。

若い頃の思い出話に花が咲くかもしれません。

③ネガティブな会話を避ける

最近の世界情勢や、社会問題についての意見を聞かれるということがあるかもしれません。

返事に困るような話題はできるだけ避けるのがベストです。相手にとって心地よい返事を探るのが難しく、完全に正しい答えというものが無いからです。熱い討論をしてしまうと相手も自分も疲れ果ててしまいます。

天気や気候など身近な話題にさっと切り替えましょう。会話のキャッチボールが止まってしまっても焦る必要はありません。会話の中ではある程度の沈黙の時間も必要だからです。

④ゆっくりと低めの声ではっきり喋る

高齢者の中には高い声が聞き取りづらいという人もいます。これは加齢性難聴が原因で、男性の方が早く進行しやすいと言われています。高い周波数の音が拾いにくくなるのです。具体的に言うと音色がこもって聞こえたり、子音が聞こえづらくなるという傾向があるようです。

ですから少し低めの声で、ゆっくりと話すようにしましょう。声を必要以上に大きくするよりも、ゆっくりとした速度を意識した方がきちんと聞き取ってもらえます。

良かれと思って相手の耳元に口を近づけて話したくなるかもしれませんが、特に指示が無いのであればしないようにしましょう。急にそのようなことをすれば、びっくりして不快に感じる方もいます。

⑤聞き取れないところは聞き返す

歳を重ねると、舌の筋肉の衰えが原因で滑舌が悪くなってしまうことがあります。そのため一生懸命に耳を傾けていても、会話で聞き取れない部分があることが多いです。

わからなかったら、曖昧にしないで正直に「もう一度いいですか?」と尋ねてみたり、「~ということですか?」と内容を復唱して確認してましょう。

何度も聞き返すのは気分を害すのでは無いかと心配に思うかもしれません。しかし、相手も「一生懸命に理解しようとしてくれているんだ」と感じて、曖昧に会話を流すよりも良い関係を築けます。

まとめ

良いコミュニケーションを取ることは、利用者との信頼関係に繋がります。
会話がしっかりとできることで、結果的にはミスを減らすことができるため、家政婦(夫)としての仕事をスムーズに進めることもできます。

落ち着いてゆっくりと話しつつも、忍耐強く聞いてあげましょう。それぞれの利用者ごとに工夫できる点について気付くことでしょう。

家政婦(夫)として働くうえで意思の疎通はとても大切なことです。

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