自粛中に家政婦(夫)として、上手に高齢者を支える方法とは

自粛中に家政婦(夫)として、上手に高齢者を支える方法とは

新型コロナウイルスによる感染拡大が続くなかで、予防のために外出を自粛をしているという高齢者の方は多いでしょう。家族と離れて住んでいる高齢者の場合は、県境を越える移動が制限されることもあるため、孤立してしまうというケースも考えられます。

家政婦(夫)としてそのような高齢者の方をどのように支えることができますか。また依頼主のために自分はどのような意識を持つことが大切でしょうか?

高齢者は重症化しやすい

昨年には高齢者の重症化リスクについて、「70代のコロナ重症化率は30代の47倍」というデータ(※1)が厚生労働省から発表されました。高齢者は糖尿病や心疾患などの基礎疾患を持っていることが多いためこのような結果となったようです。福祉施設などで集団感染が起きてしまったというニュースもまだ記憶に新しいのではないでしょうか?

家政婦(夫)として高齢である依頼主の健康を守るために、このような状況下で極めて慎重に行動する必要があります。重症化すると完治しても後遺症が残ってしまうなど、今後の生活に大きく影響するからです。

コロナに感染しないように工夫することは勿論ですが、依頼主の体力が自粛によって下がらないように意識できます。

自粛中の高齢者を支える5つのポイント

自粛で自宅に居ることが多い高齢者を、家政婦(夫)としてどのように支えることができるでしょうか。実践的な方法を5つのポイントから、わかりやすくお伝えします。

①自宅でもちょっとした運動を行うように勧める

自宅にばかり居るとつい動かなくなってしまうという人は少なくありません。ぜひ「自宅でちょっとした軽い運動を行う」ように勧めてみてください。

コロナウイルスが流行する前は、依頼主の散歩の付き添いをしていたという場合には特におすすめです。立ったり座ったり足踏みをするなどちょっとした動きで構いません。筋肉を維持するように心掛けましょう。マンションなどで下の部屋への振動が気になる場合は、依頼主にヨガマットなどの購入を検討してもらってもいいかもしれません。

②孤立させないように話しかける

無理に長く話す必要はありません。軽い世間話でも良いので会話をするようにしましょう。コロナ関係の話題は暗い雰囲気になってしまうため、無難に天気や気温をテーマにするのがおすすめです。人と話すことは口周りの筋肉を動かすという意味でトレーニングにもなります。

依頼主がスマートフォンなどの電子機器に慣れてない場合は、ビデオ電話のセッティングなどを手伝えるかもしれません。

③栄養のある食事を意識する

免疫力を上げるような栄養のある食事を提供することを意識できます。バランスの良い食事を1日3食とれるように心掛けます。柔らかいものだけではなく、歯ごたえのある食材を使ってみるのもおすすめです。外に出られないため、季節感を感じるメニューも喜ばれるでしょう。

④こまめにアルコール消毒をする

できるだけ自粛しているといっても全く外に出ていないという高齢者は少ないと思います。日用品を買ったり、必要な手続きをしに行ったりと外出が必要なときもあるでしょう。そのため、よく触る手すりやドアノブ、椅子、電気のスイッチなどをこまめにアルコール消毒しておくことができます。

もちろんアルコール消毒以外にも家の中を基本的な清掃で、清潔な状態に保つことは大切です。

⑤口腔のケアをする

家政婦(夫)としてどこまでの仕事が任されているかは人それぞれですが、高齢者が口腔を清潔に保つことは重要です。なぜなら会話をしたり食事をしたりするうえで、口腔ケアは欠かせないからです。

もし口腔ケアをしていない様子が見られたら、可能な範囲で連携している介護士や医療従事者に伝えても良いかもしれません。口腔ケアは肺炎を予防するうえでも役立ちます。

家政婦自身の感染予防も大切

自粛中の依頼主の健康を守るための行動も必要ですが、自分自身の感染予防も忘れてはいけません。自分がウイルスを持ち込んでしまうことの無いように注意しましょう。こまめに手洗い・うがい・換気をする、外出時にはマスクをする、三密を避けるなどを気をつけて行動するように意識するといいかもしれませんね。

日々感染者が増えているため、徹底的に予防をしていても知らないうちに感染してしまうことも現実としてあるでしょう。しかし、できるだけリスクを減らすように心がけて、最善を尽くすことが大切です。もし感染してしまったとしても、過度に自分を責めないようにしましょう。

まとめ

ここでお伝えしたのは一例で、家政婦(夫)がコロナ禍で依頼主の健康を守るために意識できることはまだ他にもあるかもしれません。依頼主ごとに合わせた臨機応変な行動をするように心がけましょう。

また依頼主の体調に異変を感じたときなど、医療従事者の助けが必要だと感じたら迷わずに助けを求めるようにしてください。コロナ禍で医療が逼迫している状況ですが、そのような助けは不要不急ではないはずです。

新型コロナウイルスによる感染拡大が続く中ですが、家政婦(夫)として十分にサポートすることができますように。

【参考】
※1PowerPoint プレゼンテーション (mhlw.go.jp)

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