同じサービスに思えるけど訪問介護と居宅介護ってどう違うの?その疑問簡単に解説します!

同じような名前で似たようなサービス。

たくさんあって分からなくなっていませんか?ここでは分かりやすく解説していきますので訪問介護と居宅介護の違いを理解していきましょう。

 

名称だけ見ていると混乱しますが、それぞれのサービスを理解することで違いが簡単にわかるようになってきます。

支援の仕事を始めるなら知っておきたい事ですので最後までお付き合いください。

 

それでは一つ一つ解説していきます。

 

【介護保険サービス】訪問介護とは?

訪問介護は介護保険法の制度です。

介護保険サービスを利用する対象者が、自宅で自立した生活をおくれるように支援をしていきます。

環境の変化が大きなストレスとなる高齢者には、自宅で受けられる介護サービスはとても大きなメリットとなります。

また家族にとっても負担の軽減となり、健康状態の把握や安否確認にも役立ちます。

 

対象者は下記のとおりです。

・65歳以上の方が要介護認定を受けたとき。

・40歳から64歳までの医療保険加入者で加齢にともなう疾病が原因で要介護認定を受けたとき。

 

要介護認定を受けたらケアプランを作成し介護サービス事業者と契約をします。

この介護認定の申請代行、生活環境などの聞き取り調査と希望条件を考慮したケアプランの作成、そして事業者との調整などのサービスを居宅介護支援といいます。

 

少し混乱してしまいそうですが、ここで覚えておいてください。

介護保険サービスを受けるための最適な支援をサポートするのが居宅介護支援です。

後に解説する居宅介護とは全く違いますので注意してください!

 

訪問介護のサービスは下記のとおりです。

 

身体介助 利用者の身体に直接触れながら行う介護サービスです。

利用者の自宅を訪問し入浴、排せつ、食事等の介助を行います。

 

生活援助 利用者が一人暮らしの場合や、家族や本人が何らかの事情で家事を出来ない場合の日常生活の支援サービスです。

掃除、洗濯、食事の準備、買い物代行などです。

 

通院時の乗車・降車等介助

要介護者である利用者が通院等のために利用するサービスです。

訪問介護員等が自ら運転する車両への乗車又は降車の介助、また屋内外における移動時の介助、受診の手続き、薬の受け取りなどを行います。

 

介護保険の対象となる通院・外出介助にはサービスの範囲が限られていますので事前に確認が必要なサービスとなります。

 

以上訪問介護を理解していただけたでしょうか?

次に居宅介護とはどんなサービスのことか見ていきましょう!

 

 

 

【障がい福祉サービス】居宅介護とは?

居宅介護とは障がい福祉サービスの一つで障がい者が地域での日常生活および社会生活を安心して送れるように支援していくための基本的なサービスです。

障がい福祉サービスとは、障がい者総合支援法が定めるサービスの総称で介護給付訓練等給付があります。

その介護給付の中の一つが居宅介護となります。

 

居宅介護の利用対象者は、18歳以上の身体障がい者・精神障がい者・知的障がいで障害支援区分が1以上と認定された人及びこれに一致する18歳未満の障がい児そして難病患者(359疾病)です。

 

居宅介護で受けられるサービス内容の詳細は下記のとおりです。

  1. 身体介護 利用者の直接接触して行う介助サービス

・入浴・排泄・食事等の介助

 

2.家事援助 身体介護以外の居宅介護のこと

・掃除、洗濯、調理などの日常生活の援助(そのために必要な一連の行為を含む)。

利用者が単身、家族が障がい・疾病などのために本人や家族が家事を行う事が困難な場合に受けるサービスです。

 

3.その他の援助

・生活等に関する相談・助言

・その他生活全般にわたる援助

 

通院等乗降介助を受ける場合は障害支援区分が2以上で障害支援区分の認定調査項目のうち一つ以上に認定されていることが必要です。

 

障害支援区分の認定調査項目

・歩行 全面的な支援が必要

・移乗 見守り支援が必要・部分的な支援が必要又は全面的な支援が必要

・移動 見守りの支援が必要・部分的な支援が必要又は全面的な支援が必要

・排尿 部分的な支援が必要又は全面的な支援が必要

・排便 部分的な支援が必要又は全面的な支援が必要

 

このようなサービスをひとりひとりにあったプランで支援していきます。

平成30年度からは高齢者と障がい者が同じ事業所で継続してサービスが受けられる仕組み「共生型サービス」が出来ました。

 

介護保険制度と障がい者総合支援法の違い

訪問介護と居宅介護を細かく解説していきましたが理解できたでしょうか。

ホームヘルパー等が利用者の自宅へ訪問して支援を行うと言う事は同じですが、この二つは制度が違うのです。

 

介護保険サービス(介護サービス)にあたるのが訪問介護になり障がい者総合支援法(障がい福祉サービス)にあたるのは居宅介護となります。

 

前項で解説しましたように訪問介護を見てみますと受けられるサービスに買い物や通院介助があります。

しかし居宅介護の場合、それらは認められません。

買い物は代行サービス、通院などの移動に関する支援は移動支援等となり、個々に認定を受ける必要があります。

 

このように制度は違いますが、「共生型サービス」というものができたことによって制度の移行がスムーズにできるようになりました。

これは、介護保険と障がい福祉、高齢者と障がい者が同一の事業所で継続してサービスを受けることのできる制度です。

 

本来ならば65歳となると介護保険サービスが優先となるので障がい福祉サービスの居宅介護のサービスは受けることができなくなります。

しかし共生型サービスができたことによって、同じ事業者で引き続きサービスを受けることができるのです。

 

少しでも介護を必要とする方や障がい者がスムーズにサービスを受けられるように支援していきたいですね。

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